1.3億円の機器、2,000mの海底に沈む
紀伊半島沖で掘削作業中だった地球深部探査船「ちきゅう」で1日、
掘削機器などが破損して水深約2,000メートルの海底に沈んだ。
海洋研究開発機構が2日、発表した。
潮流が強まったため、海中につり下げていた機器が破損したとみられる。
詳しい原因調査と対策を進めるが、今後の掘削計画への影響は避けられないという。
破損したのは、
〈1〉長さ約830メートルの掘削用のドリル
〈2〉掘削した穴が崩れないように保護する長さ860メートルのパイプ
〈3〉船体とパイプをつなぐ機器
の3点。総額は1億3,000万円で、回収して再利用できるかどうかは未定だという。
「ちきゅう」は東南海地震を引き起こす岩盤の状態を調べるために掘削作業中。目的の海底下868.5メートルまで掘り進み、保護パイプを挿入する準備をしていた。